Truyện 16
液状化現象って、なに? 大きな地震のときに、とつぜん地面からどろ水がわきでてきたり、マンホ—ルが地面からつさだしたりしている様子を、テレビなどで見たことがありますか。これは、地震によって地面がやわらかくなって水がふきだし、まるで液体のような状態になってしまう「液状化覌象」が起こったのです。地面が液体のようになるなんて、不思議ですね。なぜ、こんなことが起こるのでしようか。身近な物を使って次のような実験をしてみましょう。 ① すなと、五百ミリリッ卜ルのペッ卜ボ卜ルを用意し、ペットボトルに三の一ほどすなを入れます。 ② ペッ卜ボトルいっぱいまで水を入れて、ふたをしめます。 ③ 何回か、ふって混ぜたあと、ペットボトルを立てておきます。 ④ すなが下にしずんだら、水をゆっくりすてます。このとき、水といっしょにすなが少し流れてもだいじょうぶです。このあと、ゆっくりとペットボトルを立てます。 ⑤ ペットボトルの側面を、何度かたたいて、すなの表面を見てみましょう。すなの上に、水が出てきます。これは、ゆらすことによってすなのあいだにあったすきまが小さくなって、そこに入っていた水が上に出てきたからです。これが液状化現象のしくみです。液状化現象は、海や川の近く、田んぼやぬまをうめたてたような埸所など、水分の多い場所で起こります。こういった場所は、土地の表面を見ただけではよくわかりませんが、地ばんにはたくさん水がふくまれているのです。大きな地震が起こると、ペットボトルをたたいたときのように、すなや土のあいだにすきまがなくなり、上に水が出てくるのです。ところで、液状化現象が起こると、なぜマンホールが地面からつきだすのでしょうか。これは、マンホールや水道管、ガス管などは、中が空どうですなよりも軽いため、うきあがってしまうのです。こうなってしまうと、ふだん使っていた水道や下水道が使えなくなるので、とてもこまりますね。逆に、電信柱など重いものは、しずんで地面にもぐったり、かたむいたりすることがあります。このため電線が切れて、電気が止まってしまいます。液状化現象による被害を防ぐためには、地面に、さらにすなを入れてたたき、水の入るすきまをなくしてから建物を建てるなどの方法がとられています。 |
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