Truyện 33
スポーツをする前、なにを食べたら力が出るの? みなさんは食物の「五大栄養素」を知っていますか。骨や筋肉をつくる「たんぱく質」、熱や力になる「炭灰化物」「脂質」、からだの調子を整える「ミネラル」「ビタミン」を五大栄養秦といいます。からだの発育と健康な生活のため、ふだんの食事ではこれらの栄養素をバランスよくとることが大事です。しかし、スポーツをする前に限っていえば、力のもとになる炭水化物を多くとるといいようです。脂質も力のもとになりますが、消化に時間がかかるので、スポーツ前にはすすめられません。炭水化物を多くふむ食べ物には、パン、ご飯,うどんやスパゲティなどがあります。これらを主食にして、数種類のビタミンをふくむ果物をいっしょに食べると、スポーツで最も力が出せることがわかっています。ただし、食事は試合開始の二、三時間前にすませてください。食事をすると、消化のために、胃や腸に血が集まります。血は筋肉を動かすためにも必要ですから、胃腸の消化活動が落ちおくに運動をすると、運動にも血が使われて、からだの血が足りなくなってしまうのです。では、なぜ炭水化物が、力のもとになるのでしょう。 炭水化物をとると、体内で分解されて、グリコーゲンという物質になり、筋肉にたくわえられます。このグリコーゲンが筋内を動かすエネルギーのもとになるのです。ところが、サッ力―のように試合時間が長いスポーツをする場合、グリコーゲンがたくさん使われて、試合中に足りなくなってしまうことがあります。つかれて走ることができない状態がそのときです。そうならないように、プロのサッ力ー選手などは、筋肉に最大限のグリコーゲンをためこむ「グリコーゲンローディング」という食事法をおこなって、ます。まず、試合の少し前に、筋肉のグリコ—ゲンを使いきってしまうほどのきつい卜レ—ニングをします。その後、炭水化物が少なく、たんぱく質の多い食事をとります。そして、試合の直前から、炭水化物中心の食事に切りかえます。すると、このとき、からだはグリコ—ゲンが不足しているので「グリコーゲンをたくわえなければ!」と、より多くのグリコ—ゲンがたくわえられていくのです。でもグリコーゲンロ―ディングをすると、成長に悪い影響をあたえることがあるので、育ちざかりのみなさんは、くれぐれもまねをしないでください。試合のニ、三日前から、炭水化物を多くとるだけでも、じゅうぶんに効果がありますから。 |
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